子供とプログラミング教育  ~その3:クリティカルシンキングを鍛える~

クリティカルシンキングとは

クリティカルシンキング批判的思考のことで、物事を批判的に考えることです。
批判的というとあまり良いイメージではないかもしれませんが、実は子供は幼児期からこの批判的思考が自然に身に付いています。
子供が物事に興味を示すようになる3~4歳ごろの時期は、何に対しても「なぜ?」「どうして?」という質問が多くなってきますよね。
この子供の「なぜ?」「どうして?」を考える能力を養うのがクリティカルシンキングです。
決して情報や他の人の結論をただ批判や否定をするだけの考え方ではありません。
情報や物事を鵜呑みにするのはなく多角的に見て情報を処理し、自分の結論にたどりつくまでの考え方なのです。

プログラミングとクリティカルシンキング

なぜプログラミングをすることでクリティカルシンキングが身に付くのでしょうか。
その2のロジカルシンキングの時にも書いたことの繰り返しになりますが、プログラミングは実に素直です。
プログラミングに漏れがあっても重複があっても何らかの障害が発生します。曖昧な記述でも動きません。
プログラミングをしているときは、正しいと思って記述を進めていきますが、いざ動かしてみると思ったような動きにならないことがあります。
動かなかったときは、自分が記述したプログラムの何が違うのかを考えていく必要があります。
正しいと考えていた前提を疑い一つひとつを分析し問題を見つけ解決方法を考え実践する
その繰り返しにより自分が思い描いた動きをするプログラミングをすることができます。
前提を疑い、分析し、問題を見つけ、考える、この流れが正にクリティカルシンキングの考え方で、プログラミングを通して問題解決能力を養うことができるのです。

子供と日本の教育とクリティカルシンキング

日本の教育は子供に対し、いまだに記憶重視の教科書教育が大半を占め、試験や受験も暗記型のものが多くあります。
勿論、基礎学力を付けるという意味でもこの暗記型の教育は大切だと思います。
しかし、記憶重視の教育に注力することで、柔軟な発想を持って物事を多角的にとらえ、子供自ら考える教育は他の先進諸国と比べ少ないのが現状です。
アメリカでは小学校から、子供に「なぜなら~だからです(That’s because~)」という考えの根拠を人に説明をするという教育がされていると言います。
これを繰り返すことで単なる思い付きではなく、考えの筋道をつけて発言する事ができるようになるのです。

日本でもプログラミング教育が小学校から始まろうとしています。
ぜひ、ロジカルシンキングやクリティカルシンキングを養うという意味でも、子供の興味を育てるという意味でも、親子で一緒にプログラミングに触れてみてはいかがでしょうか
参考までに初めてプログラミングをするお子さんにおすすめの子供用プログラミングの本を紹介しています。

興味を持たれた方はぜひ、こちらの記事もご確認ください。

ラテラルシンキングを鍛える

ロジカルシンキングを鍛える

プロフィール(当メディアの運営者 兼 筆者)

保育園協会の園長から「ITで保育業界を変えたい」と相談を受け、保育士と協力し合い、保育以外の業務を自動化し、保育士が保育に専念できる環境を創り上げる。

そして、保育の現場で子ども達の個性=無限の可能性を育む環境に関る中で、大人社会でも同様のことはできないかと考え始めたところ、「こどもも大人も凸凹(違い)を認め合える社会」の実現を目指すNPO法人オトナノセナカに出会い参画する。

現在はNPO活動と並行して、フリーランスエンジニアとして自分が得意とする「IT」x「教育」x「子育て」の分野を中心に活動を開始する。様々な人がお互いを認めて高め合い、創造性が渦巻く楽しい世界を目指して。

プログラミングレッスン・教室、IT研修・教育、ITコンサル・マーケティング、IT(技術)相談・支援、システム開発(WEB・スマホ)、保育園IT化、子ども・子育て関連事業など