待機児童問題解決に向けた民間企業の取り組み ~保育園以外の選択肢、働くママの救世主~
保育士や保育園不足による待機児童問題へ ~企業のアプローチ~
保育士や保育園不足による待機児童問題、働きたいと思っているママが子供を預けることができない現状が社会問題になっています。
保育園の増園や保育士不足の問題できる一夕で解決できるものではありませんが、今この瞬間も働きたいけど働けないという悩みを持つ家族は増えていると思います。
今回紹介する待機児童問題解決に向けた民間企業の取り組みは、保育士不足や保育園不足自体を解消する取り組みではなく、子供と一緒に勤務先に出向き、子連れで働きたいママを応援するママスクエアの取り組みを紹介します。
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子連れで働ける仕事形態1 ~キッズスペース併設のオフィス~
今、子供と一緒に勤務先に出向き、子連れで働ける仕事形態が注目を集めています。
保育園に子供を預けなくても働ける仕組みを作ったのはママスクエアという会社です。
社会問題にもなっている待機児童問題、働きたいけれど子供を保育園に預けることができず働けていない人に対し、ママスクエアは保育園に預けるというアプローチとは別の形で働きたいママをサポートしています。
埼玉県川口市にあるショッピングモールにあるのは、子供の遊び場が併設されたオフィスです。
ママは子供と一緒に出勤して、子供を遊び場に預けてオフィスで仕事をします。
オフィスと遊び場を隔てるのはガラス窓1枚なので、ガラス越しにママの働く姿を見ることができ、子供も寂しくないと言います。
子供の世話をする専任スタッフもついているので安心です。
ただし、保育園ではないので、おむつの替えや食事などの世話はママ本人が行います。
子供を見ているスタッフからの合図で、仕事を中断して子供の世話をすることができるのです。
勤務シフトもできる限り一人一人の希望に応じてくれ、子供の調子を見ながらシフトの変更も柔軟に考えてくれると言います。
また、ショッピングモールに併設されているため、帰りがけには買い物をして帰ることができます。
ママが働けるオフィスを入れることで売上にもつながるという点でも、ショッピングモールなどの商業施設との相性もいいのです。
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子連れで働ける仕事形態2 ~キッズスペース併設のレンタルオフィスデスク~
上記で紹介したキッズスペース併設のオフィスは、ママスクエアの社員となってキッズスペース併設のオフィスで仕事をするという形ですが、これとは少し形態が違う取り組みも行われようとしています。
キッズスペース併設のオフィスを作り、そのオフィスを机単位で近隣の様々な企業に貸し出し、子供がいて仕事復帰できないママ社員にキッズスペース併設のオフィスで働いてもらうという仕組みです。
この場合、一つのオフィスに様々な企業の社員が机を並べることになります。
企業が1社あたりで保育園を作って運営しようとすると非常にコストがかかります。
ここでは、1机あたり15万円程で借りることができると言います。
育休中の社員が保育園に落ちて復帰できず、退職を余儀なくされるという状況があります。
新たに人材を確保して教育するコストを考えれば、このようにディスクを借りることは高くないと言います。
ママスクエアの隣には美容室やスパを併設し、仕事帰りに気軽に利用してもらうことも想定しています。
保育園に入ることができなくても子連れで仕事ができる形態は、待機児童問題を解決する直結した解決策ではないかもしれませんが、待機児童問題のそもそもの理由である働きたいママが働ける社会へという意味では非常に効果的な方法だと思います。
待機児童問題は子育てしている人だけの問題ではない
待機児童問題が社会問題になり、企業も待機児童により働けないママの解消に向けて取り組みを行うようになってきました。
これまで子育てしている人だけの関心ごとだった待機児童問題も、社会全体の認識が広まることで他人事ではないという意識が芽生えているのかもしれません。
子供を育てながら親が安心して働ける環境を作ることで、若い人が安心して子供を産むことができ、その結果働ける人も子供たちも増えていく、そんな意識の変化が求められています。
引用-ガイアの夜明け(2016/5/3)