制度設計 ~制度を形骸化させないために~
制度設計時で大切なこととは何か
- 社員の一体感を壊すことにもなりかねない。その代表的な例が、成果主義ではないだろうか。
- 2000年前後、成果主義は「若手の活躍を促す制度」としてもてはやされた。ところが、実態は違った。
社員は評価に怯え、士気は下がり、「これ以上、評価を下げたくない」という保守的な空気が社内に蔓延した。
アグレッシブな提案をするのは、ある意味で使命感だけで動いているような、奇特な一部の社員だけになってしまった。- ほかの会社で、こうした制度を真似て作ったら、制度を導入することで仕事が増えるといった負担が発生して、社員の間で利害対立が起こるマイナス面が出かねない。
- 必要なのはトップと現場の「共感力」の有無だ。なぜこの制度を導入するのか。誰のためなのか。
制度が積極的に活用されている企業は、導入の背景や目的を明確に社員に対して示しており、社員もそれを理解しているケースが多かった。- 「社長が他社の制度を見よう見真似でそのまま導入しただけで、社員に理解されなかった」「社員の士気を高める制度ではなく、会社に都合の良い制度だったから」
- 制度がどれだけ活かされているのかを見れば、企業の活力と風通りの良さが分かる。一種の企業を見るモノサシなのかもしれない。
- 特に問題なのは、制度を作ったものの全く活用されず、しかも廃止しないケースだ。
つまり、トップと現場の血流が止まっていると見ていい。要するに会社自体が「ゾンビ化」しているわけだ。- やりたいことは何なのか。自分の利益を守ることに執着していないか。
相手に「共感」してもらい、ともに行動する「共動」を促すには、まず自分自身を知らなければいけない。- 「相手を知る」。相手が何を求め、何を嫌がっているのか。
そのうえで、1つのゴールを描いて共感できれば、制度は動き出し、加速度をつけて達成まで突っ走ることができるはずだ。
現在、会社の制度(福利厚生)や賞与テーブルを考えているところなのですが、その際に出て来たキーワードがまさにここでも出てました。
それは『共感』。
制度というもは、
「共育」=「社員と会社がともに育つ」制度が大切
である。
そして、それを生むためには、
「実感」「納得」、そして「共感」が必要
だと打ちだしました。
まぁ、これは制度に限らずの話だと思います。
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制度で大切なのは設計より運用
制度はあくまで制度。
自分の主観ですが、制度という箱自体が重要な要素を占めるのは3割程度。
制度が活用されるか否かは、その箱も含めた形骸化しない仕組み(運用)であり、なにより、「人」。
『「共感」なくして、行動なし。』『「共感」「がなければ制度は「タダの箱」』
とあるように、ほんとにそうだと思います。
とはいえども、会社全体の制度策定に関わることを、前年からやりはじめましたが、言うは易し、行うは難し、ですね。。
「共感」という部分で一番、パワーを使うのが「話すこと」。けど、これが一番重要なこと。
色々な考え方を持った人がいるので、正面向き合ってガチンコで話す必要があります。
特に上の人と話すときは、最初から、また途中から逃げ出さない「折れない心」が必要になります。
そのためには、ブレない軸が必要になります。
ちなみに、記事中にあった「血が通った制度」というキーワードはなかなかいいですね。