待機児童問題と保育士不足への対策 ~過去の類似事例に学ぶ~
待機児童問題と保育士不足
近年、ずっと社会問題として取り上げられている「待機児童問題」。
「待機児童問題」を解決する方法の1つとして「保育園の数を増やす」ことが取り上げられています。
ただし、現状、この待機児童問題がなかなか解決されない=保育園を(短い期間で適切な数だけ)増やすことができない原因の1つとして【保育士不足】が取り上げられています。
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教員不足を解決した給与引き上げ対策が保育士不足解決への参考事例となるか
日本では40年前、似たような問題として【教員不足】に直面したことがあり、それを解決したことがあるようです。
以下、参考記事の引用です。
自民党が40年前に教師不足を解決した、ある方法
時は1970年代初頭。高度経済成長によって民間給与が上昇し、相対的に小学校と中学校の教員給与が低くなってしまい、教員不足の懸念がクローズアップされました。
ここで1972年に、自民党の田中角栄内閣が誕生します。田中角栄は教師の給与引き上げを心に決め、総理の支持を得た文教族議員(文教政策に思い入れがある議員)が奔走します。
結果として、1974年、「人材確保法」が成立。5年間で3回にわたって段階的に改善されていき、25%ほどの給与改善(一般公務員よりも高い水準へ)が達成されたのでした。それ以来、小中学校の教師が不足したことはありません。
自民党が行うことは明確です。田中角栄元総理の英断を範に、「平成の人材確保法」を制定し、保育士給与の引き上げを行えば良いのです。
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保育士不足の本質的な原因と解決策とは
「保育士給与引き上げ」の法案提出
そして、最近(2016/3/26現在)、民主・維新・共産など野党5党が24日、保育士の給与を月額5万円引き上げることなどを盛り込んだ法案を衆議院に提出したことがニュースなどで報道されました。
ただ、民主党・山尾志桜里議員も当法案に関して「5万円の給与アップというのは、これで十分かどうかというと、まだ足りないのかもしれません。でも大きな大きな最初の一歩だと思います」と発言しているように、保育士不足の本質的(根本的)な原因及び解決策が「給与」という面で(またその額も含めて)、どこまで解決できるのかは分からない部分があります。
個人的にも保育士不足問題の原因と解決策に関して「給与」だけで全てが解決するとは思っていませんが、保育士が個々の家族や社会にもたらす価値・対価への報酬として適切な「給与」を設定する(適正化する)ことが、保育士不足問題解決のために必要な1つのピースであることは間違いないとは思っています。
改めて教員不足を解決した給料改善策との関係性について考える
保育士と教員という職種の違い。
40年前と現代という時代の違い。
全く同じ状況ではないので、一概に40年前の事例が直接的に今回の問題・原因への解決策となりうるのかは分かりませんが、温故知新として1つ知っておくと良いかもしれません。