保育とは② ~身・心・知を育む「体育」「知育」「徳育」とは~
身・心・知を育む「体育」「知育」「徳育」とは
「保育とは① ~生きる力を育むこと~」にて、子どもの「生きる力を育む」には「身・心・知を育む」ことではないかと書かせて頂きました。
では、乳幼児期における「身・心・知を育む」ということは、具体的にはどういうことなのか。
- 身を育む:動作(身)を身につけること・・・すなわち、体を育てる「体育」
- 例)手を動かす⇒ものを掴む⇒スプーンやフォークを使って食べる⇒箸を使って食べる
- 心を育む:道徳(心)を身につけること・・・すなわち、徳を育てる「徳育」
- 例)殴ると相手は痛い⇒痛いと相手は悲しい・嫌な気持ちになる⇒それは良くないこと⇒相手に悪いことをしたら謝ろう⇒笑顔になる
- 知を育む:知識(知)を身につけること・・・すなわち、知を育てる「知育」
- 例)火は熱い⇒触ると痛い(火傷をする)⇒けど、火は料理などに使える
例えばこういったことだと思う。
まずは基本的なことを理解し、段々と日常生活の中で生きいく上で必要なことを応用・活用して身につけていくこと。
(ただ、一概に乳幼児期といっても、子どもの成長はとても早いので、0~1歳、2歳、3~5歳などでは、それぞれの育む内容はもちろん変わってくる。)
そして、乳幼児期(言いかえれば小学校に入るまで)の間に、「生きていく上で必要なこと」=「生きる力」を身につける上で、特に重要になる要素というのは「身(体)」「心(徳)」「知(知識・知恵)」であり、かつ、これらをバランス良く育てていくことが、結果として「生きる力」につながっていくと自分は感じた。
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余談:小学校以降での子どもの育成指針が定義された学習指導要領
ちなみに、小学校以降の学校での教育指針(学校・教員はどういった視点を持ち、どういった教育をしていくべきか)が定義されたものとして文部科学省の学習指導要領がある。
そして、学習指導要領を見ると「生きる力」と「体育」「知育」「徳育」のことがまず先に触れられている。
ということは、国としても子どもの成長・育成においては、これらが重要と考えていることになる。
以下が学習指導要領の概要である。
学習指導要領とは何か?
全国のどの地域で教育を受けても、一定の水準の教育を受けられるようにするため、文部科学省では、学校教育法等に基づき、各学校で教育課程(カリキュラム)を編成する際の基準を定めています。これを「学習指導要領」といいます。
学習指導要領では、子どもたちの「生きる力」をよりいっそう育むことを目指します
「生きる力」=知・徳・体のバランスのとれた力
変化の激しいこれからの社会を生きるために、確かな学力、豊かな心、健やかな体の知・徳・体をバランスよく育てることが大切です。引用-文部科学省
※ちなみに、小学校以降の教育:学習指導要領の内容ができるように、乳幼児期に保育園で取り組む内容を定義されたのが保育所保育指針(厚生労働省)・幼稚園で取り組む内容を定義されたものが幼稚園教育要領(文科省)となる。
幼稚園:幼稚園教育要領(文部科学省)┐
├> 小学校以降:学習指導要領(文部科学省)
保育園:保育所保育指針(厚生労働省)┘
では、次は「保育とは③ ~保育の現場で見た「生きる力」を育むということ~」という内容で、自分が現場で直接見た内容について触れさせて頂きます。
※当件は全てに共通する答えでは無いと思っています。以下は、あくまで自分が関わった園長先生方と話した時の1つの考え(答えのようなもの)というだけです。