子育て世代の共働き夫婦に「子育てしやすい」「住みやすい」「働きやすい」街 ~流山市にみる施策~
共働き夫婦に「仕事と子育ての両立がしやすい」と注目されている街
千葉県流山市は人口増加率で千葉県内1位になりました。
(2014年は市外からの転入が転出を上回る転入超過数が全国でも10番目となる。)
10年前より約2万2,000の人口が増加しています。
※画像引用:流山市ホームページ
では、なぜ流山市の人口はこんなに増えているのでしょうか?
それは、流山市は子育てに力を入れており、子育て環境を充実させることで、特に「子育て世代の共働き夫婦」を増加させたことが主な要因(特徴)です。
※10歳未満の子供と、30代~40代の子育て世代が大幅に増加
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流山市が行う子育て世代向けへの施策
※画像引用:流山市ホームページ
流山市は「母になるなら、流山市。」というキャッチコピーの元、「子育て世代の共働き夫婦から選ばれる街を目指す」という明確な目標を掲げており、そのために「子育てしやすい」「住みやすい」「働きやすい」街づくりを行っています。
以下に流山市が行っている主な施策について紹介します。
送迎保育ステーション
まず最も力を入れたのが、子育て共働き夫婦の最大の悩み・心配事である保育所問題の解決です。
そのための施策の1つが「送迎保育ステーション」です。
「送迎保育ステーション」は、市の二つの主要駅(※)から各保育所へバスで送迎するサービス(仕組み)です。
※流山おおたかの森駅:おおたかの森送迎保育ステーション
※南流山駅:南流山送迎保育ステーション
親は出勤するときに駅まで子供と一緒に来て、駅前にある送迎保育ステーションに子供を預けるだけで、後はバスで送迎保育ステーションから所定の保育所まで子供たちを連れて行ってくれます。
※画像引用:三井不動産レジデンシャル
このサービスは、「子どもが異なる保育園に行っている場合」や「出勤時に主要駅を通る親の場合」は非常に助かるものとなっています。
なお、バスの利用料金は1回100円で、帰りも各保育所から子供たちを駅前の送迎保育ステーションに送り届け、最大夜9時までの延長保育で預かってもらうことも可能です。
(朝(登園)もしくは夕方(降園)のどちらかだけのご利用も可能)
また、こうした施策を小学校ごとに設置されている学童クラブにも拡張していく予定とのことです。
保育所の定員数の増加
待機児童ゼロに向けて保育所の定員数の増加にも力を入れています。
2009年時点で1669名だった保育所の定員数は、2013年には2794名にまで増大、4年間で1125名ものキャパシティ強化を図りました。
そして、今後2015年までに定員数を4000名まで増強する予定です。
※なお、保育所を増設するあたり、その立地は必ずしも街の中心部に近いものばかりとはいかず、郊外にも保育園をつくる必要があります。しかし、郊外の保育園となると親たちは子供の送り迎えが大変になります。そこで、保育園の増加と立地の問題といった相反する問題を解決するための施策として「送迎保育ステーション」が設置されたといった背景もあるようです。
自然豊かな公園
流山市は緑に囲まれた生活環境を目指しており「都心から一番近い森のまち」といったキャッチコピーも掲げています。
駅から徒歩圏に「自然豊かな森」が多数あるようです。
流山おおたかの森駅前
駅名に「森」を入れるほど力を入れてるようですね。
※画像引用:流山市ホームページ
森の図書館
こちらも図書館名に「森」を入れるほど力を入れてるようですね。
写真を見る限りでも確かに自然(木々)が豊かですね。
※画像引用:流山市ホームページ
流山市総合運動公園
※画像引用:流山市ホームページ
森のマルシェ・ド・ノエル
※画像引用:流山市ホームページ
子ども向けのイベントが多数
「さくらんぼクラブ」や「子育てサロンコンサート」など、子ども向けや子ども教育向けなどのイベントも多数用意しています。
都心へのアクセスの良さ
つくばエクスプレス(TX)を利用すれば秋葉原から20~25分でアクセスできます。
そのため、勤務先が都心であったとしても、安心して郊外(流山市)に住むことができますね。
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余談
そもそも、流山市が子育て施策に力を入れて「子育て世代の共働き夫婦」(Double Employed With Kids: DEWKs)の人口増加を狙っているのには理由があります。
それは「税収アップ」です。
DEWKsは共働きだから世帯所得が高く、税収や、街の商業・サービス業活性化への寄与度が大きく、また、その子ども達(次世代)もこの街に持続的に住み続ける可能性があるからです。