子供とプログラミング教育 ~その4:ラテラルシンキングを鍛える~
ラテラルシンキングとは
ラテラルシンキングとは水平思考のことで、ロジカルシンキング(論理的思考)と対義語として使われる言葉でもあります。
水平思考と聞いてもピンとこないと思いますが、要はラテラルシンキングは発想力を鍛える考え方ということです。
ラテラルシンキングでの有名な問題に以下のようなものがあります。
目の前に2個のリンゴがあります。これを3人で分けるにはどうしたらいいでしょうか?
このような例題があったとき、どのように考えるでしょうか。
2つのリンゴをそれぞれ3等分にして配る、がよくある答えだと思います。
一方で、ラテラルシンキングを使った回答は「ジュースにして配る」です。
思いついたでしょうか。あー……と思った人もいるのではないでしょうか。
このように固体でないといけないという固定観念を打破し液体にして配るといった自由な発想をする思考法がラテラルシンキングです。
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日本の子供への教育とラテラルシンキング
日本の今の子供に対する教育は、ロジカルシンキングな考えだといいます。
例えば、小学校の算数の問題が出るときに、日本では
3+5=?
2×4=?
といったような必ず一つの答えに行き着く問題の出し方をすると思います。
ですが、海外では子供に対し、
?+?=8
?×?=8
といったように、何通りも組み合わせがある答えの出し方をします。
このように組み合わせや発想力を考える力がラテラルシンキングです。
日本の子供への教育は記憶重視の教科書教育が大半を占めます。
近年では大学入試センター試験でリスニング問題が出るようになるなど、単に暗記だけではない教育が進められてきていますが、まだこのようなラテラルシンキングの考え方を鍛える教育が非常に少ないことが現状です。
小学校や中学校でも子供へのプログラミング教育を必修化するという話が決まりましたが、これもラテラルシンキングのような柔軟な発想力を持つ人を育てる必要があるからではないでしょうか。
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プログラミングとラテラルシンキング
なぜプログラミングをすることでラテラルシンキングが身につくのでしょうか。
以前ロジカルシンキングで、プログラムは素直なので論理的に書く必要があると記載しました。プログラミングに漏れや重複があっても何らかの障害が発生します。ロジカルシンキングで論理的に考える必要があるプログラミングで、対義語であるラテラルシンキングが鍛えられるのは不思議な感じがするかもしれません。
ですが、プログラミングは素直である上に自由なのです。少しプログラミングを勉強してみたらわかりますが、例えばボタン一つで同じ動きをするプログラムでも、人によってプログラミングの仕方が違うということはよくあることです。むしろ少しでも複雑になれば全く同じプログラミングをすることはないくらいです。
つまり、プログラミングはプログラミングをする本人の知識と発想力に委ねられているのです。
プログラミングは無限の可能性を秘めています。プログラミングで何ができるかを考え発想するのは、プログラミングをする本人次第なのです。
特に子供は、この無限の発想力を秘めていると思います。大人になるにつれ固定観念に囚われ、自由な発想をすることができなくなっていくことが往々にしてあります。
子供の自由な発想力を潰さずに伸ばすという意味でも、プログラミングに触れてみてはいかがでしょうか。
参考までに初めてプログラミングをするお子さんにおすすめの子供用プログラミングの本を紹介しています。
興味を持たれた方はぜひ、こちらの記事もご確認ください。