どんなIT企業が作る業務システムより現場で使える業務システムとは ~現場によるモノづくり~
現場の人たちの手で生み出されるシステムほど強いものは無い
以下は、まさにそういった事例が紹介された記事でした。
信じられますか? 看護師や検査員がシステムを設計する病院
- 「IT企業に頼まず、現場で設計しましょう」
- 「IT企業が使いやすいシステムを設計をするのは難しいです。現場の業務の詳細を理解できませんから」
- 「何よりも大事なのは、業務を整理し、BPRをして業務の新しい流れを考えること。やり方を教えれば現場でやれます」
- 現場の担当者によるBPR、システム設計、検証といった諸活動はすべて、就業時間外に行われていた。
- 「つらい時もありましたが、このシステムは自分で使うものだ、と思うと、設計と検証の仕事をやり抜けました。妥協して使いにくいシステムが出来上がってしまったら悔しいですし、ほかの人に申し訳ないですから」
- ユーザー主体開発をまさに実践していることになる。
- 看護師や検査員たちは10年近く、早起きや残業、日曜出勤をこなし、システムの仕事に取り組んでいる。
- 「必要に迫られたから」「コストが下がるから」「責任があるから」といった理由だけであったなら、頑張り続けることは難しいと思う。
- システムの仕事がもはや本業の一部であり、しかも楽しいからに違いない。
- ユーザー主体開発は、人が本来あるべき姿であり、そのほうが楽しい。だからやり抜けるのではないか。
- 最初は好奇心を持ち、次に使命感を抱き、ついには達成感を得る
引用-日経ビジネス
IT企業(SIer)顔負けです。
まさにプロ。そしてプロ集団。
私自身、SI系のIT企業に勤めていたことがありましたが、業務システムを作る時に一番大切だと思ったこと。
それは、
最新で優れた技術を持つSE(システムエンジニア)組織などではなく、
「現場の方以上の業務知識を持ったプロのSE組織」
であるとうことです。
今回は、その逆のパターンですね。
「SEに負けない知識・スキルを持ったプロの現場職員」
業務システム(パッケージ)を作っている時に一番感じたことは
「システム設計・開発の知識・スキル・経験を持つ、現場で働く人たち自身によって生み出されるシステム」
を各現場(業界)ごとで作っていければ最強だなと。
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世の中のサービス(システム)を見ていて、このサービス(システム)は強いなと思うケース
そして、最近、様々な目を見張るシステム・サービスが生み出されていますが、その背景・経緯を調べてみると、
「元々○○業界で働いていたが、□□な部分が△△(例:非効率、不平等、もっと多くの人に価値を提供したい、など)なので、自分たちでその構造を変えるサービスを生み出すと決めた」
といったように、そのサービスを生み出した人(創業者)自身が、その業界の人であったケースを良く見かける。
「みんなが喜ぶサービス(システム)」「どこにも負けないサービス(システム)」を生み出すにあたり、「業務知識だけ」「技術だけ」ではなく、「業務知識」と「技術」の両面を持つ必要があるなと改めて思いました。
もちろん1人の人(もしくは関係者全員)が業務知識と技術の両面を持てることがベストですが、1人の人ができることには限界があるので、そこは組織(チーム)における役割分担と連携(の絶妙なバランス)によりアプローチしていく必要があります。
ただ、その中には両面を持った人がいた方がベターですね。(特に全体をコントロールする人は)
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