農業テーマパーク ~6次産業のテーマパーク化が日本の農業を救う?!~
6次産業の農業テーマパーク~体験型テーマパークで農業体験~
農業に焦点を当てたテーマパークに注目が集まっています。
忍者の里として有名な三重県伊賀市に年間50万人を集客する農業テーマパークがあります。
伊賀の里モクモク手作りファームでは、子豚のショーを楽しむことが出来たり、ポニーの乗馬体験が出来たりします。
また、子牛へのミルク遣りや乳搾りやウインナーづくりといった酪農体験もすることができ人気をあつめています。
農業テーマパークは最先端のテーマパークという訳ではないですが、ここには事業が理想とする姿があると言います。
元々は30年前に農協を退職した人たちを中心に設立されました。
農業を営みながら食品加工をし、それを販売します。
生産という1次産業、加工という2次産業、流通販売という3次産業すべての要素をこの会社一つで行っているいわゆる6次産業の会社です。
設立の翌年からはじめたウインナーの手作り教室が評判を呼んで、徐々に体験型を増やしたと言います。
1995年からは入場料500円を設定し、本格的なに農業テーマパークになりました。
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日本国内での農業テーマパーク
伊賀の里モクモク手作りファームでの成功がきっかけで日本の農業テーマパークは数を増やしています。
日本国内での農業テーマパークは2017年開業予定のオリーブ園等、北から南まで様々な地域にあります。
引用-WBS(20160505)
農業自体が人を集めるコンテンツになろうとしています。
そして、日本国内にとどまらず中国国内でも同じような農業テーマパークを立ち上げたいと考えている人がおり、中国からの視察団も訪れています。
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食品メーカーとのコラボ
サツマイモ菓子を展開している白ハトグループは、農業テーマパークに注目しています。
農業テーマパークには単なる6次産業を超えた可能性があると言います。
それは農業テーマパークにすることによって食品加工メーカーのノウハウと農業のノウハウだけでなく、これからのIT産業だったり地元企業とのコラボができて、色々なハイブリット型の新しい農業の仕組みができる可能性を持っていることです。
白ハトグループは日本有数のさつまいも生産地茨城県行方市でなめがたファーマーズビレッジを開園しました。
施設には地元で採れたサツマイモが売ってあり、大学芋のつめ放題もあります。
ここはサツマイモに絞ったテーマパークになっています。
勿論サツマイモの農業の体験もできるのが最大の売りです。
サツマイモの苗植え体験ができるほか、サツマイモの菓子作りもできる施設があります。
子供だけでなく大人も楽しめる施設となっています。
一次産業の経験がない白ハトと手を組んだのは地元の農協です。
行方市ではサツマイモ農家が数を減らす中、サツマイモテーマパークは恰好のアピールになり、サツマイモを中心に町おこしをしたいと考えていると言います。
テーマパーク内では白ハトが手掛けてこなかった新たなサツマイモ菓子の開発も行われています。
サツマイモはどちらかというと焼き芋のような冬のイメージが強いですが、夏に向けたメニュー作りが進んでいます。
焼き芋をコーンに見立てたソフトクリームは冷たいままで焼き芋を食べるという今まで食べたことないものになっていると言います。
バーでは芋焼酎を飲みながら干芋の食べ比べができるサービスも用意し、客を飽きさせない工夫を凝らしています。
テーマパークと地元雇用
なめがたファーマーズビレッジでは地元で150人を雇用しています。
サツマイモ農家の人で、なめがたファーマーズビレッジ勤務している人は、サツマイモテーマパークができたことによりサツマイモの可能性が広がったことを実感していると言います。
地元の人を雇用することで若い人が地元のサツマイモを全国に広めたいという気持ちが高まり、若者の流出も防ぐことができたと言います。
6次産業化の枠をも超える可能性が農業テーマパークに見えて来ています。
引用-WBS(20160505)